楽曲のコード進行

Lemon/米津玄師 でコード進行を学ぶ

Lemon/米津玄師 でコード進行を学ぶ

IN-TOSH(@intosh_redarrow)です。

今回は Lemon/米津玄師 でコード進行を学んでいきます。

概要

Lemon/米津玄師

作詞・作曲・編曲 : 米津玄師

編曲協力 : 室屋光一郎

B面 : 「クランベリーとパンケーキ」「Paper Flower」

米津玄師の8枚目のシングル。2018年3月14日リリース(同2月12日先行配信)。TBSテレビドラマ『アンナチュラル』主題歌

総合ソングチャート【Billboard Japan Hot 100 of the Year2018】1位

総合ソングチャート【Billboard Japan Hot 100】2019年1月7日付、1月14日付、1月21日付、1月28日付、2月4日付ランキング1位(2019年以降)。

Lemon/米津玄師
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コード譜(フル)

コード譜の下へ

G#m・F#・|E・B・

E・B・|Ddim・D#・

G#m・F#・|E・B・

E・B・|F#・B・

N.C

G#m・F#・|E・B・

E・B・|Ddim・D#・

G#m・F#・|E・B・

E・B・|D#7・G#m

C#m7・G#m・|F#・B・

C#m7・G#m・|E F# B・

E・B・|F#・G#m・

E・B・|F#・D#7・

E・B・|A#m7-5 D#7 G#m・

C#m7・G#m・|E F# Fm7-5

C#m7・G#m・|E F# B・

G#m・F#・|E・B・

E・B・|Ddim・D#7・

G#m・F#・|E・B・

E・B・|Ddim・D#・

G#m・F#・|E・B・

E・B・|D#7 D#7/G G#m

C#m7・G#m・|F#・B・

C#m7・G#m・|E F# B・

E・B・|F#・G#m・

E・B・|F#・D#7・

E・B・|A#m7-5 D#7 G#m・

C#m7・G#m・|E F# Fm7-5

C#m7・G#m・|E F# B・

B・・D#

Fm7・C#・|D#・G#・

C#・G#・|D#・G#・ ×3

Fm7・C#・|D#・G#・

C#・G#・|F#・・・

C#・・・|E・・・

E・B・|F#・G#m・

E・B・|F#・D#7・

E・B・|A#m7-5 D#7 G#m・

C#m7・G#m・|E F# Fm7-5

C#m7・G#m・|E F# B・

C#m7・G#m・|E F# E・

コード譜の上へ

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コード進行 分析・解説

場面ごとに見ていきます。コードはディグリーネームで表記します。

また、ノンダイアトニックコード赤字で表記します。

楽曲のキーBメジャーG#メジャーです(それぞれG#マイナーFマイナーと捉えることもできます)。

Aメロ

Key = B

A

Ⅵm・Ⅴ・|Ⅳ・Ⅰ・

Ⅳ・Ⅰ・|#Ⅱdim

Ⅵm・Ⅴ・|Ⅳ・Ⅰ・

Ⅳ・Ⅰ・|Ⅴ・Ⅰ・

N.C

( 原曲のキーで見る → A )

1,3段目は同じで、654と順次進行で綺麗に下降、1へ進んで一旦サブドミナント終止。次の4に強進行(完全5度下行)で繋がります。

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2,4段目は41から始まるパターンですが、特筆すべきは4小節目の#Ⅱdim。歌詞とも相まって印象に残る響きのコードですね。

#Ⅱdimのコードの根音を省略した形なので、代理コードです。そのは何かというと、から見たドミナントに当たります。セカンダリードミナントと呼ばれます。

また5小節目のⅥmを中心に考えると、→Ⅵmという2段重ねのドミナントモーション代理コードを当てはめて#Ⅱdim→Ⅵm、という風に見ることができます。

最後は51でドミナント終止、その後1小節分、空白の間(N.C.)が入ります。

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A’

Ⅵm・Ⅴ・|Ⅳ・Ⅰ・

Ⅳ・Ⅰ・|#Ⅱdim

Ⅵm・Ⅴ・|Ⅳ・Ⅰ・

Ⅳ・Ⅰ・|Ⅲ7・Ⅵm・

( 原曲のキーで見る → A’-1 A’-2 )

Aメロの2周目です。1周目との違いは最後の8小節目で、51とドミナント終止していたものがⅢ7→Ⅵmに変わっています。

先程と同じように、次の小節(Bメロ1小節目)のⅡm7を中心に考えるとⅢ7→Ⅵm→Ⅱm7という形になり、ドミナントモーションも含めて連続で強進行という滑らかな形ですね。

ちなみに2番のAメロは2周目(当記事のA’)のみですが、Ⅲ7の部分でベースラインが動いていますので、あえて表記すると下記のようになります。

A’-2

Ⅲ7 Ⅲ7/#Ⅴ Ⅵm・

ベースラインに#Ⅴ→Ⅵという半音の動きが入ることで、Ⅲ7→Ⅵmの動きがより滑らかになっています。

Bメロ

Key = B

Ⅱm7・Ⅵm・|Ⅴ・Ⅰ・

Ⅱm7・Ⅵm・|Ⅳ Ⅴ Ⅰ・

( 原曲のキーで見る → B-1 B-2 )

Aメロから繋がってきたⅡm7から始まります。ダイアトニックコードのみでシンプルな進行なので、Aメロやサビのノンダイアトニックコードのポイントが活きます。

2小節ごとにトニックに解決していますが、4小節目のⅠへの解決サビの最初のⅣへ強進行で繋がっていきます。

サビ

Key = B

Ⅳ・Ⅰ・|Ⅴ・Ⅵm・

Ⅳ・Ⅰ・|Ⅴ・Ⅲ7

Ⅳ・Ⅰ・|Ⅶm7-5 Ⅲ7 Ⅵm・

Ⅱm7・Ⅵm・|Ⅳ Ⅴ #Ⅳm7-5

Ⅱm7・Ⅵm・|Ⅳ Ⅴ Ⅰ・

( 原曲のキーで見る → サビ-1 サビ-2 サビ-3 )

41から始まる前半3段と、26から始まる後半2段に分かれます。Ⅳから始まる進行は王道進行など非常に多く使用されますが、独特の雰囲気、浮遊感、お洒落さを感じられます。

前半、1段目は41のサブドミナント終止と56の偽終止の組み合わせ。最初のⅣはBメロのⅠから繋がってきています。

2段目も繰り返すかと思いきや4小節目のⅥmがⅢ7になっています。Ⅲ7はⅥmとⅣに強く繋がります。Aメロで登場した際はⅥmにドミナントモーションで繋がる形でした。ここでは繰り返される次のⅣに繋がっていきます。

3段目は前のⅢ7から繋がってきて、41は同じ。ポイントは次の6小節目の進行です。Ⅶm7-5→Ⅲ7→Ⅵmという進行は複雑そうに見えますが、実はツーファイブ(ワン)の最も基本的な形です。

ツーファイブというとⅡm7→Ⅴ7からⅠに解決するのが基本形ですが、マイナーキーではⅡm7-5→Ⅴ7からⅠmという形になります。これを平行調メジャーキーで表記するとⅦm-5→Ⅲ7→Ⅵmとなり、今回と全く同じ基本形であるということになります。

また、Ⅵmは次のⅡm7へ繋がっていきます。

後半、4段目はⅥmから繋がってきたⅡm7から。26の後1拍ずつ45と進んだ後に登場するのが#Ⅳm7-5。何とも言えない切ない響きのこのコードですが、Ⅱ7代理コードです。

この部分と違う使い方としては、Ⅳ→#Ⅳm7-5→Ⅴ、というようにⅡ7→Ⅴのドッペルドミナント(またはダブルドミナントドミナントのドミナントのこと)の代理として、かつⅣとⅤの間を滑らかに繋ぐ使い方をされます。

パッシングディミニッシュと呼ばれるディミニッシュコードと同じ使い方ですね。ちなみに、#Ⅳm7-5のようなマイナーセブンフラットファイブのコードは、構成音がディミニッシュと近いことからハーフディミニッシュともいいます。

一方今回は、サブドミナント(今回は代理コードのⅡm7)の前に入れて強い印象を残す使い方です。こちらの方法もよく使用されます。

5段目は#Ⅳm7-5のところがⅠに変わり、しっかりと解決してサビが終わっています。

2番のサビでは、Cメロの前にもう1小節入ります。

サビ-2

Ⅰ・・

解決したⅠが引き続き鳴っているところに、最後だけが入ります。

これは、このサビまでの調であるBメジャーというよりは、転調した先のCメロG#メジャーのⅤと考えられます。ちなみに、その最初はⅠではなくⅥmのため、偽終止となります。

Cメロ後の3回目のサビの最後、楽曲のエンディングにあたる部分では、下記のコードがもう一度繰り返して入ります。

サビ-3

Ⅱm7・Ⅵm・|Ⅳ Ⅴ Ⅳ・

変わった部分は一番最後、Ⅰに解決せずにⅣで楽曲が終わります。

最後のコードの響きはⅣ6(9)としてもいいかな、と思っています。原曲キーだとE6(9)です。個人的に聞いた感じの話です。

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間奏

Key = B

Ⅵm・Ⅴ・|Ⅳ・Ⅰ・

Ⅳ・Ⅰ・|#ⅡdimⅢ7

( 原曲のキーで見る → 間奏 )

1番のサビの後、2番のAメロの前に入る間奏です。Aメロの前半と全く同じになります。

Cメロ

Key = G#

Ⅵm7・Ⅳ・|Ⅴ・Ⅰ・

Ⅳ・Ⅰ・|Ⅴ・Ⅰ・ ×3

Ⅵm7・Ⅳ・|Ⅴ・Ⅰ・

Ⅳ・Ⅰ・|♭Ⅶ・・・

Ⅳ・・・|#Ⅴ・・・

( 原曲のキーで見る → C )

Bメジャー平行調であるG#マイナー同主調G#メジャーに転調しています(もともとG#マイナーと捉えていた場合は、同主調への転調)。

進行は分かりやすく、循環コードの基本形ともいえる1645を6から始めた6451、サブドミナント終止ドミナント終止を繰り返す4151、この2つを繰り返しています。

6451の進行はⅥmから始まることでマイナーの響きが強く、G#メジャー平行調Fマイナーに転調しているとも解釈しても良いかもしれません。

♭Ⅶについては、同主調(G#マイナー)のサブドミナント(マイナー)であるⅣm(C#m)の代理コードのⅡm-5(A#m-5)の代理コードであると解釈することができます。ややこしいのでサブドミナント(マイナー)の代理コード、で良いと思います。

最後のコードは便器上#Ⅴとしていますが、転調から戻ったBメジャーとして見ると単純にⅣになります。解釈に正解はないですが、最後の1段は転調前のⅣ→転調先のⅣ、と見てもいいかもしれません。

最後の段をBメジャーとした時のディグリーネームも表記しておきます。

Key = B

・・・|Ⅳ・・・

最後に

今回は Lemon/米津玄師 でコード進行を学びました。

メジャーキーともマイナーキーとも捉えられる、不思議で独特な雰囲気をもつ歌ですね。居なくなってしまった、ということを歌うこの曲に胸を打たれた人も多いはず。

ドラマ『アンナチュラル』も見ていて個人的に好きな歌でもありますが、記事を書いている現在でも【Billboard Japan Hot 100】で上位に居続ける超人気の歌です。

2019年2月11日付チャートでチャートイン数はなんと51。先月の1月に至っては首位をキープし続けました。昨年末の紅白出場の影響もあるでしょう。

今後も長く愛されていく歌になると思いますし、そうなって欲しいとも勝手に思っています。

初めて書いた記事です。今後何回リライトしていくことになるかな、と思っています。

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